随分前ですけど、メンバーのなかで会社の健康診断で子宮ガンの疑いがあるという検査結果が出て、要再検査と言われた日にレッスンに来た方がいました。
「子宮ガンかもしれない」と言うので、あなたは手術をしたいのか、自分で治したいのかと聞いたら、「手術はしたくない」と言うので、じゃあ頑張るしかないわねと。
私もその日は付きっきりで呼吸を見たり、ポーズを手伝ったりしてレッスンをしたんです。
その時の一息は、本当に真剣で、十秒が長くきっちり吐けていて、しかもお腹の絞り方が初めて見た一息のクォリティの高さだったんですね。
帰る時にはもうウェストが5センチ位細くなっていて、顔色も別人のように透明感が出て、お腹も結構ぺちゃんこになっていました。とにかく子宮ガンを治すために、毎回こういう風にやらないと治せないのよと言いました。
捻挫した方のときもそうでした。歩けないくらい痛くて病院で全治2週間と言われて、けれど「とにかくすぐ来ないと治せない」と私が言ったので、その日のうちに来て、私の前で涙をポロポロ流しながら、痛いという言葉も発せないぐらい痛いけど、やっぱり体重かけて負荷かけて、私が睨みをきかせているものですから、やらざるを得ない。
その時のその真剣さ、治りたいという一心。もしくはこれを西洋医学で治しても、一生後遺症が残って、歳を取った時にびっこをひくようなことなるということだけは避けたいという思い。
そういう集中力で一息を丁寧に頑張って十秒吐いて、その日の帰りには階段も普通に降りられるように治りました。
そういう風に追い詰められた時に出せる力が、誰にでもあるんです。それをいつ使うのかという話です。
24時間ずっとそうしてなさいという事ではありません。
頑張らなきゃいけないポーズは6個しかなくて、一息十秒で死ぬ気で頑張っても一つのポーズの片側に60秒しかかからない。
両側やっても頑張る時間は2分しかない。
2分×6個ということは死ぬ気になって集中して、締めて締めて吐き切るっていうのは、たった12分間の事なんです。2時間のレッスンのなかで。
その時に、慣れない心で、自分がガンになったと思った時のあの恐怖心と、なんとしても治したいという気持ち。それは捻挫でも他の色んな症状が出た時でも、腰痛でも同じです。
自分で治すと決めた以上、それをきちんと体に言い聞かせて、自分が集中して頑張って「体の中の全ての臓器さん、何とか私の努力と思いに応えてください、ありがとう!」っていう気持ちで吐き切って絞る。
もちろん日常のケアは基本ですけれど、身体を冷やさない、早寝早起き、きちんとホルモンが出る時間に眠っている。そしてよいものを食べて、食物油や砂糖を摂り過ぎないとか。
本当に基本的な、誰もが知っている誰もがやるべきことは、当たり前のこととしてやりつつ、このたった12分間に自分の持っている最大の力を出し切ることで、どんな病気も治ると思いますよ。
体は治るように出来ていますから。
治せないのは、やり方の間違い、思い方が良くない、生活の見直しが必要っていうことですね。
頭の中も一呼吸もエネルギーレベルも上げて、誰から見ても綺麗で、爽やかで気持ちが良くて、誰から見ても溌剌と元気でいるっていうことがとても大事なことなんだと、私は思います。
ヨーガ教室主宰 紙や まさみ
2018年8月25日(土)朝のレッスンで