実感を積み上げて考える力を身につけましょう

神道のT先生に今年一年のお礼の電話を差し上げた時に、今、脳内汚染が非常に激しく酷くなっているというお話を伺いました。

脳内汚染とはインターネットによる情報過多で、自分の中の考える力がほとんど汚染されきって、能力を発揮できない状況に置かれているということだそうです。

自分の考える力というのは、元々は自分が体験したことで実感のあることがデータベースになっています。

体験したことに実感があって、そこに考察が生まれたものだけが自分の中の本物のデータベースとして溜まっていくのです。

それが溜まっていない人は、ほとんどがネットの情報なので、すべてがバーチャルなわけです。そうすると一つの事柄を考えるにしても対応するにしても、自分の中の実感の伴った中心を見極める目というものが育っていないので、非常にちんぷんかんぷんな出来上がりになります。

書いているものを見てもそうですし、話していること、行動ひとつとっても、全てが何かちぐはぐ。それは切り貼りの脳みそなんだと思うのです。

スマホやパソコンの画面ではない、紙に印刷されたものを座ってじっくり読むことや、自分が感じたことをどこまでも掘り下げて深く丁寧に分解していく時に見えてくる中心にあるものを、ひとつずつ言語化する練習などは地味で人にはわからない作業ですが、実際にはそのような地道で、現実の自分の生活にはっきりと足跡を残せるようなものをちゃんと積み上げていくことによってしか得られないのが考える力なのです。

便利な物を使いこなせるのは良いのですが、脳を乗っ取られているのでは、それは汚染です。

汚染はきれいに洗い清めて、自分の力で物を生み出す、考え出す、作り出すためのデータベースを実感のある行動と思考で作りあげていく、溜めていく、実践していくということが大事なテーマだと思います。

それはヨーガの言葉で言うと、すべての意識が覚醒していること、自分の話している言葉を徹底的に聞き続けること、自分の行動をもう一人の自分の目が限りなく冷徹に冷たく突き放して見続けて知り続けていくことです。

ずっとお話ししてきていることなので、何も新しいことではありませんが、ぜひ自分の脳内汚染を除去して洗い清めるために、来年に向けた具体的なはっきりとした確実な対策と方針を立て、決意を新たにして頂けると良いと思います。

「五つの天使が微笑んでvol.7 2絶対的な人生を歩む」より

*長らくご愛読いただきましたまさみブログは、今回をもって一旦、終了いたします。ご愛読ありがとうございました。

アメイジング・ヨーガ教室
シャンティパット主宰
紙や まさみ