腸腰筋の準備運動で膝が伸びないのは、老化現象が手遅れに近いくらい進んでいるということです。
人間の体は、背筋からだめになっていくんですね。
踵からふくらはぎ、ハムストリングから背筋全部ですけど、そこが伸びなくなってくるのです。
そうすると、いわゆるおばあさんの形、膝が曲がって、腰がまあるくなって、背中はさらに亀のようにまあるくなる。あの姿勢にならないと立てなくなるからです。
前屈のポーズは、別名若返りのポーズといいます。
それは体の後ろ側の全部の筋肉を伸ばすことによって、若返るからですね。
基本的にはこういう誰がいつやっても害がなく、やれば確実にできるようになるポーズは、私はレッスンのなかでやりたくないんです。
時間がもったいないから。それはお家で自分でやるべきことと思っています。
なので、前屈で膝の裏で床を押せないのは問題であるってことを知り、なおかつ上体と足がピタッとくっつく、二つ折りになれないっていうことは、相当に裏側の筋肉が縮み切っているということを知りましょう。
前屈は、まじめにやればですよ、だいたい三週間で誰でも二つ折りになります。
まじめにやらなければ一生できるようにならないし、日々縮んでいます。
どんどんどんどん縮んでいるから、何もトレーニングをしない老人はみんな膝が曲がって背中が曲がっていますよね。
そうすると内転筋も使えないので、さらにガニ股っていう老人独特のあの体型になるんです。
最近ほとんどの人が膝が伸びないので、前屈で裏側を伸ばすというのを宿題にします。
誰がやっても何のリスクもなく、やりすぎもないです。
とにかく若返りのポーズという名前があるんですから、自分の体がピシッと立つ、膝のお皿が脛と腿に潜るっていう、本来あるべき形を目指したトレーニングをするべきです。
空気椅子で使っている、ラップの芯にタオルを巻いたもので膝の裏のマッサージとか、いろんなことをお伝えしてると思うので、それをコロコロしながら伸ばすとか。
膝の裏が床を押せるまで。
それは外見の美しさだけではなくて、自分の体を支える筋肉が弱ってくると、心が弱るということなんですよ。本当に。
何かしらに対する依存が生まれる。
座骨が床に当たらなければ腰が立っていないということも思い出して、長座の時に骨がコツンと床に当たるまでお尻の下のお肉を外に出すということも常に意識するべきことですね。
会社で椅子に座るときでも同じです。どんなときも、正座でも椅子でも一緒です。
毎日前屈をやれば、三週間で二つ折りですよ、ピタッと。何の苦もなくです。
終わった後のバランスのために、リスクがないのは弓のポーズです。最後に弓でぎゅっと整えておけば、三週間後には全然違う体型になります。
それに伴って、自分の腰がこんなに軽いんだということがわかると思います。腰が軽いということは心が軽いということにつながります。
ぜひ宿題として、自分に負荷をかけて、ピタッと膝の裏で床を押して二つ折りになったところを見せて頂きたいと思います。
2020年8月30日(日)朝のレッスンで
アメイジング・ヨーガ教室
シャンティパット主宰
紙や まさみ