老人になると、寒いとか暑いという感覚が全体的に鈍っていくので、亡くなった母も80歳頃から、寒くなったのに薄着のままいて、お腹を壊したり風邪をひいたりすることがありました。
毎日の気温の変化に合わせて、たとえば寝具を一枚増やしたり減らしたり、微妙な調整をしないと、体のどこかがやはりその影響を受けるようになります。それは30代からすでに始まっています。
レッスンで見ていても、顔が真っ白な人がいます。自分の体が冷えているっていうことが、わからないんですね。
しかもこの季節は、昨日と今日の気温差がはげしいなかで毎日同じように漠然と過ごしていれば、顔に血の気がなくて真っ白というのは当然です。
いくら体の中に燃える熱があっても胸腺の発達は20代で終りですから、育ち盛りじゃないんです。
30代、 40代、50代、それよりも歳を重ねていくということは、日常のなかで元気でいるためのちょっとした工夫と努力がなければキープできません。それが歳を取るということです。
誰もが必ずいつか死ぬわけで、毎日毎日歳を重ねていっているので、当たり前のことですね。
そのなかで、いつもピカピカで頬がピンクで、朝起きたときも顔がむくんでいなくてスッキリして元気という人は、やっぱり見えない所で、自分の体に色々なことを聞いていると思います。
ちょっと昨日は冷やしたなとか、寝ているときにはだけて寒かったんじゃないかなとか、昨日と同じでは寝るときになんとなく違和感があるなとか。
そういう体の声をキャッチできるのも、やはり五感の能力ですね。
それが雑だったり無視していたり、自分は若いとか元気だからという思い込みで何となく習慣的な行動を取っている人は、体が冷えて顔が真っ白なのに分からないでいます。
体の温め過ぎと言うことはありません。ちゃんと温めていればきちんと血液が循環し、エネルギーやホルモンのバランスもよくなります。
体温が1度上がるための小さな努力を続けていれば、病気になるリスクがものすごく減るということです。
逆に体温が1度下がれば、病気のリスクが80%増える。
自分がもう二十歳じゃないということを受け入れて、全てにおいてもっと集中して体の声を聞く、環境を整える、体温を上げておくためにやるべきことをやるという意識を持つべきですね。
それもヨーガのひとつなんです。
季節に応じた食べ物、根菜がパワーを持っている時期になれば根菜をたくさん摂るとか。
日常生活の色々な工夫を少し丁寧にやると、脳を含めて全身の血液のめぐりがとても良くなって、年齢と共に出てくる「かったるい」とか、「めんどうくさい」っていう気持ちが出てこない、やる気と充実感をキープすることもできます。
元気でいるための見えない地味な努力と工夫は、人知れずやるべきことだと思います。
アメイジング・ヨーガ教室
シャンティパット主宰 紙や まさみ
2018年10月8日(月)朝のレッスンで