内転筋を鍛えることで気持ちも前向きになります

健康で充実した体というのは、中心に全部力が寄っています。

たとえば電車で座るときに、膝をきちっと閉じてくっつけているのがどのくらい楽にできるか実験してみて下さい。

家の椅子でも構いません。どのくらいだったら膝をずっとつけているのが嫌じゃないか、楽にできるかというのが一つのバロメーターになります。

ちゃんと内転筋と脳がつながって働いている時は、結構楽に膝を閉じていられるはずです。

それが膝が閉じないとか、閉じるのが大変とか、足を組みたいというときは内転筋の弱りが思いの外ひどい状態です。

または、日常的な体の使い方の癖で、骨盤のバランスの崩れが起きているときです。

そういうときには、かなり意識して内転筋を強化していかないと、じわじわと知らない間に老人体形になりますね。

ガニ股で膝が曲がって、頭と首が前に出て、背中と腰が丸くなる。

この姿勢は内転筋と背筋の弱りからくるので、姿勢がそうなったときには、頭の中も老人化したと思って下さい。

脳が、停滞したい、新しいことは一切取り入れません、という状況になっています。

日常的にできることは、電車で立っているようなときもずっと膝を閉じる。

内くるぶしと内くるぶしを押し合い続ける。

そして骨盤を立てると頭が自然と後ろにいって、胸郭が上がり、肺が使いやすい形になります。

仰向けに寝たときには、腰椎三番が床にぴったりつくように。

腰のそういう柔軟性が結局は内転筋の強化にもつながっています。

ちょっとしたことですが、筋肉の健康度、使い方の正しさによって、実は心が変わるということがポイントです。

前向きになったり、後ろ向きになったり、やる気がでなかったり、だらだらしたかったり、くよくよしたり。

心の状態と筋肉の在り方は、切り離せないものなのです。

まずはわかりやすいアプローチから、常に内腿がぴちっと膝と膝でぎゅっと押し合っている、内くるぶしが押し合っているかどうかを常に点検しましょう。

こうした日常の中でのちょっとした点検で、脳の働きが拡がって、より健康な骨格と筋肉の使い方ができるようになり、いつまでも元気と若々しさを保つことができます。

ヨーガ教室主宰 紙やまさみ
2018年3月1日(水)朝のレッスンで