テキストのために撮影したアーサナの写真をつなげて、動画風にしてYouTubeにアップしました。
大好きなグレン・グールド演奏のバッハをBGMとして使って、流れるような繋がりになって良かったなと思います。
今回、動画にしてYouTubeにあげようと思ったのは、テキストはハードカバーで、サイズも持ち歩くにはちょっと大きいですし、立派な装丁で仕上げていただいたので、外でちょっと気軽にアーサナの確認をするっていうのが難しいと思ったので。
今は皆さんスマホをお持ちだから、電車に乗ってる時とか、何かの待ち時間とかにちょっと見ていただければ、見ることでまた気づきがあるかなあと思ったのがひとつと、アーサナの写真ですけれど、感じていただきたいことがあって。
私もアーサナをやっている時は、別にどこにも刺激がなくて、楽々やって、ただ気持ちいいってことはないです。
どんなアーサナも必ず深い刺激がありますし、そこにはビリビリと、違う言葉で言えば、痛いっていう感覚もありますし、キツいっていう感覚も、もちろんあります。
それでなければアーサナとしての効果がないのだから、当たり前ですね。
でも、その痛いとか、刺激とか、呼吸が苦しいというようなことがあっても、あの写真を見ると、そういうのが出ていないっていうことに注目していただきたいんですね。
ものすごく静かな気持ち、ものすごく深い静けさがベースにあって初めて、アーサナの形が綺麗にできるんです。
なぜなら、そのアーサナの形を作って刺激を正しく得ようとするには、冷静さと客観性がないと、それはできないからですね。
完全な完成ポーズが頭の中に描かれていて、自分の作っている形が、その完成ポーズとどこが違うのか。
鏡を見ないで、自分の目が空から見て、できていない所を完成ポーズに近づけようという気持ちが必要なんです。
静けさがないと、その客観性っていうのは消えてしまうんですね。
どんなに刺激が強くても、ほんっとに波立たない静かな気持ちが心の深い所にあって、客観性と、その形を作るための技というか対策を、自分の中で見つけるわけです。
それを見つけて形にしてくれるのが、重さの玉なんです。
揺るぎない深い静けさっていうのも、実は、その重さの玉が作ってくれてるんですね。
この大きな重さの玉のお陰で、表面的にどんな感じがあっても、その揺るぎない静けさが、微動だにしないんです。
そういうベースに乗って、形を作るんです。もちろん集中力も必要です。
どんな形をしていても、たとえば「捻ったカラス」で空間に浮いてても、心の中の深い静けさが、その形のバランスを取らせてくれるということに気づいていただけると、あの動画を上げた効果があるなぁと思います。
熱い激しい情熱を持ち続けて、たぎらせていても、それをいかに深く静かに洗練された形で外へ出すかっていうのが、今、私自身が取り組んでいるテーマで、特にそれはキールタンでできるようになりたいと思っていることなんですね。
静かだったら情熱は消えるっていうのはつまらないし、今までは、今もまあそうですけど、熱いほとばしる情熱がメラメラ燃えてるのを、そのまま出したいタイプだったんですけど、そうじゃなくて、そのままの情熱をもっと洗練させた形に出来ないかっていうのが、テーマとして取り組んでることなので。
そういう意味では私はアーサナ歴が長いので、アーサナの中ではそれが実現できていると。じゃあ今度、キールタンにそれを生かせないかっていうのが、今、自分が取り組んでることですね。
そういう形の奥にあるもの、それによって溢れてくるエネルギーの流れというものを、繋げた写真をYouTubeで見ていただくと、テキストで止まっている写真として見た時とは、また別の見え方がしてくるかなあと。
そのように見ていただけると、大変嬉しく思います。
2021年7月8日(木)朝のレッスンで
アメイジング・ヨーガ教室
シャンティパット主宰
紙や まさみ